2009/07/13

藍染めのこと

「藍染め」ってよく知られていますよね。昔から世界中で様々な技法で染色に使われてきました。「藍の生葉染め」はもっと原始的で子供の頃に朝顔の花の汁で絵を書いたみたいな染め方です。 この写真が「藍」です。雑草のイヌタデに似ているかな。私は家の小さな畠に種を蒔き育てています。春に蒔いた蓼藍がこのところぐんぐん育ってきています。夏の終わり頃に刈り取って、赤い茎から葉をむしり取り、ミキサーで水と一緒にガァーとジュースにして(青汁みたい)布で漉します。このジュースを水で薄めて染液とします。もちろん他の草木染めのように煮たりしません。きれいな緑色のひんやりした液に真っ白の糸や布を浸し、色を吸い込ませます。すぐに鮮やかなエメラルドグリーンになります。数分でよく絞りさばいて空気に触れさせます。すると手品のように グリーンがブルーに変わるのです。そのわずか数秒の変化はほかの藍染めの技法でも同じです。本格的な藍建てができなくてもこの魅力的なマジックを味わえるので毎年育てます。紺色までは無理で鮮やかな縹色や水色、薄い瓶覗き。鉄媒染すると大好きなブルーグレーが染まります。また 染める時にもお見せしたいと思います。