2016/03/11

春もののこと



        (クリックすると拡大します)


三月に入り寒さが残る日もありますが、日差しはすっかり春のものです。
紬が大好きなわたしでも、この季節になると少し気分が変わります。
この頃はずいぶん早めに単衣を着始めますが、それでも五月になってから。
それまでの期間に軽やかで爽やかな織物が良いなぁ...とおもい作ってみました。

緯糸に玉糸だけを織り込んだ「玉紬」とよんでいます。
真綿紬糸を織り込んだ「真綿紬」に比べて、薄手で少し光沢がありますが、玉糸の節や太細で表面には表情があります。

これまでは主に単衣仕立ての着物や羽織にしてきましたが、袷仕立てににするのも三月や四月に良いのでは…と思っています。

今回は白地にさまざまな色を経糸や緯糸に使った小格子です。
「弥生格子」と申しましょうか、芽吹きを感じる爽やかさを求めてみました。


この五,六年はご注文を頂いてからの制作が中心でした。
皆さんにご覧いただく展示会もできていなくて。
もう少しオリジナル作品が増えれば、ご覧いただく機会をもてたら良いなぁ…と思っています。