2017/04/11

慶事のこと 2



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春らしくなってきました。我が家の桜もようやく咲き始めました

(久しぶりに私事ですが、ご勘弁ください。)

四年前に続き我が家の慶事のお話を。
この三月、次男が京都の岡崎神社で結婚式を挙げました。

かねてより次男はきものに興味を持っていて「いつか自分にも作ってほしい!」とよく私に言っていましたが、なかなか取りかかる余裕がありませんでした。

けれども昨年、本人たちが結婚式のプランをたてるときに「自分もお嫁さんも母さんの創ったきものを着たい!」と言い出しまして、いよいよ取りかかった次第です。

お嫁さんはずっと前に初めてお誂えで作らせてもらった「弥生格子の振り袖」をお借りして挙式に、お色直しには40年前に私が初めて織った「紅花の無地」を着ることに。







次男の「グレーいろいろの無地」着物と「桜の茶色」の羽織が織り上がる頃、長男夫婦も「できれば着たい!」と。
それなら「ここまできたら、家族全員着よう!」と言うことになり、私も欲が出てしまいました。


長男のお嫁さんは「桜の無地」を。そして長男にはこういうこともあろうか...と広幅で織っていた「山蕗の無地」の着物と「矢車附子の無地」の羽織でもう一揃い。
なんとか滑り込み、間に合いました。



主人の分は前回揃えていたので、これでみんなの着るものが整いました。
袴と花嫁さんの帯二点だけは自作ではありませんが、男の帯もがんばりました。



「桜の無地」と私の「蒲公英の絵羽」に合わせたのは、2013/5/5の「光る帯のこと」や「帯いろいろ」でご紹介した帯たちがけっこうフォーマル感を出してくれました。

貰った金銀糸がもったいなくて、ふと「世の中にあんまりない光る袋帯」を作ってみよう!と試してみたのですが役に立ちました。

この六人分の着物や帯などに合わせる小物などの準備もけっこう大変でした。
おんなものは私のもが使えますが、おとこものは世の中に本当に数が少なくて、とても高価か怖いくらい安物か…。普通にシンプルで素敵なものを見つけるのは至難の業です。

けれども挙式当日、みんなが着てくれた姿は…
とてもとても嬉しく、素敵でした。




きっと結婚式には異例の「紬づくし」ですが、我が家の「最高の晴れ着」となりました。


「ものを作る仕事」をして来たこと、素晴らしく幸せに思いました。

そして、家族が育ち、家族が増えていくこと、幸せに思いました。