2015/09/02

紙布帯のこと






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八月初めの猛暑はすごかったですね。 ようやく秋の気配が近づいてきました。

またもや単衣にまつわるお話です。
六月や九月の透けない単衣のきものや、五月や十月の軽やかな袷のきもののときに欲しいなぁ…と思っていた帯があります。
手薄い織りで、帯芯の必要のない八寸帯で、くせのないすっきりとした帯。
真綿紬の八寸の帯は良いこと尽くめなのですが、やはりちょっと暖かみを感じるし、麻糸や生糸を使った透ける帯では夏すぎるし。
と言うことで、創ってみました。
けっこう細かい密度の筬でフラットな紙の糸を経糸にも緯糸にも使いました。
紙の糸と言っても草木染めの炊き染めにも水洗にも耐える強い糸です。
絹糸に比べて光沢がなくマットな発色。太細もありません。
そしてとても軽いです。
五倍子の藤鼠色と白でシンプルな経て縞と格子を加えた横段柄と二点織ってみました。

この秋、どちらかを締めてみようと楽しみにしています。