2012/03/20

桃の樹のこと 3

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一昨年の秋(2010.10月)にこのブログに書いていた「桃の樹のこと 1.2」を覚えてくださっているでしょうか。
友人のご実家の想いのこもった桃の樹を伐らなければいけなくなり、糸に染め織物にすることで想い出を形のあるものにして残そうと、枝や幹を送ってもらいました。
思っている以上に綺麗な桃の実のような薄桃色が染まりました。
戸棚の中で一年あまりゆっくりと眠っていました。
その友人から昨秋、「来年のお雛祭の頃に、信州の旧家のお雛さまのイベントに着ていきたいなぁ....!」とリクエストがあり、ちょうど春が待ち遠しい新年から制作していました。
旧暦のお節句にお出かけになるので、なんとか間に合わせることができました。
出会えた色が素直に生かせるように、桃の樹からの数色と白だけですっきりとした細い縦縞にしました。
帯は練り色地に六色の間道。春らしくうきうきするような帯になりました。