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今年はそうそうに梅雨入りしました。
いよいよ夏の着物の季節ですね。
暑くて大変だけど、すっきりとした色や柄、そしてシャキッとした絹や麻などの織物の肌触り。
シンプルなものたちがうまく組合わさると、涼しく見えるところが「夏のきもの」の楽しみです。
これは『清流』と名付けている夏帯です。
もし私の夏の着物姿をごらんになったことがある方なら、きっと記憶にあるのでは?というほど良く締めています。
経糸は絹の太細のはっきりした真綿紬糸、緯糸は手績み苧麻の糸です。
色は生成りの地色にほんの少し藍色とグレーや薄茶色などを加えただけのおおらかな経縞です。
平織りながら、緯糸の苧麻が夏らしい張りを、真綿糸の太細がランダムな隙間を作ってくれます。
多分、両方とも同じ苧麻糸ならちょっと単調になり色も自由に使えないかと思います。
締め心地も膨らみすぎず、手入れも楽です。
毎回、霧吹きで水をシュッシュッとかけて干しておきます。苧麻の特性でちゃんと綺麗に皺がとれます。
そしてやはり、涼しいです。
加える色や縞柄を少し変えてこれまで何点か織ってきましたが、今回は「私のと同じで!」というご注文で再制作しました。
一つの帯にきもの三枚(?)と小物を変えて、いろいろと涼しげに組み合わせてみました。
なんだか、ジメジメした梅雨も暑い夏もちょっと楽しみになってきました。